seigikann’s blog

歩んできた警察人生、成長していく中で分かってきた組織の闇と腐敗した体制を公開、小説、エッセイ、日記的に楽しんで頂ければ幸いです。

拳銃訓練~日本の警察のけん銃使用のリアル~

学校に入って一番楽しみにしていた授業です。
実際交番で腰につける拳銃を使い、実弾を使用して訓練します。


学校に入学して最初の一週間はひたすら入校式の訓練をします。

一応制服を貸与され上層部が見に来る形式張った式だからです。
我々も警察官の卵と言う事で気をつけ、敬礼、着席を左右ずれのない様になるまでやらされます。

だいたいここで足腰がやられ離脱する人が1~2名

無事入校式を終えて離脱祭りが落ち着き教官が
こいつらはもうしごいても辞めないなって感じたらつぎは拳銃貸与式です。

本物の拳銃を貸与されます。

自分の拳銃ではなく自分の名前のプレートがつけられた拳銃です。

各所属にある人数分の拳銃をただ名前のプレートを付けて回さしているだけです。

警察署では交番と交通課が拳銃を付けていますね。
刑事とかは緊急でないと拳銃を持ち出しません。

学校ではもちろん拳銃なんて初めて使うのですが
初めて使うから事故りまくりです
訓練所の屋根や壁は暴発祭りで穴が空きまくり
あとひどいのは遊びで同僚に銃口を向けて暴発する
とかですね。
結果は、殺人事件です。
遊びで人生おわたパターンです。

種目は遅い打ち、膝打ち、腰打ち、高打ち
の4つでした。

1種目50点、膝打ちだけ2回の100点合計300点満点の拳銃大会があります。

入校時の成績は260点で、中級評価をもらいました。
同期で中級は4人だけ、あとは初級でした。

けん銃の評価は初級、中級、上級

これが上手い人は拳銃特連、拳銃の特別訓練員に入れるらしいです。

警察の全国大会に勝つことだけを目的にひたすら拳銃の訓練をするだけの部隊です。

使用の玉はサンパチ38口径の玉です。

 


人を殺傷できる距離は打つ人の腕にもよりますが25メートルが限界じゃないでしょうか?
警察の拳銃じゃ一般警察官じゃ当たりません。

拳銃の銃口の先には照星ショウセイ
銃口の付け根には照門ショウモン
かあり、凸凹の形をしていて、これの凸と凹の形がピタっとハマり左右上下ずれなくかつ的が凸凹形の上に乗るように照準をあわせてがく引きしないでトリガーを引けば真ん中に当たると教わりました。

でその通りやって出来ました。

他の同僚はなかなか上手くできず、拳銃はセンスらしいのです。

後に各拳銃にはクセがあり、玉が上にホップする拳銃もあれば下にさがるホークする拳銃、カーブする拳銃もあることが分かりました。

一般警察官はこのサンパチのリボルバー拳銃しか使いませんが、私は機動隊で自動式拳銃、刑事では9ミリパラメラムなど様々な拳銃を使いましたね。

一番良かったのは9ミリパラメラム
スライド式拳銃です。

 



女性が使うと肩が脱臼するくらいの火薬の威力です。

※画像はイメージです

 

警察官は腰にけん銃のケースを腰に携えています。

その中にけん銃が収まっていて、緊急の時に取り出します。

安全装置という事で、トリガーにはゴムの栓がハマっていて、トリガーに指をかけて引いても玉は出ない仕組みになっています。

ちなみに、トリガーの引き力は、7㎏です。以外に重いよね。

教官の教えは、スー――っと引いてポンと出す

のだそうです。

分かりません。

へたな人は、スー――っと引いてガクッと最後に引くので狙いが最後にずれるらしいのです。これをがく撃ちというらしいです。

 

けん銃を取り出せ 弾倉確認 弾倉をしまえ 安全ゴムをはずせ

と号令がかかり、右用意左用意 撃ち方はじめ で実際に撃ち込んでいきます。

 

この安全ゴムをはずせ、は緊急のときには大体の警察官が忘れますお

けん銃を取り出し、犯人に向け 撃つぞと警告 

 

その後威嚇射撃するのですが 威嚇射撃時にこの安全ゴムを外すのを忘れるのです。

 

安全ゴム いくらトリガーを引いても あれあれあれっとなり警察官は慌てる訳です。

 

ださいのです。

 

そもそも日本の警察はけん銃を撃ってはいけない訳ですから、ただのおもたいおもちゃです。

 

私も20年警察官をやりましたが、現場でけん銃を威嚇代わりに出したのは1回、部下に出させたのは1回ですので、けん銃君が日の目を見ることはないのです。

なんだかな

 

日本の警察は撃たれようが刃物で切り付けられようがけん銃は撃ってはダメなのです。

笑う

 

今は多少、緊急時には撃ってもいいよって緩和されている様ですが、けん銃を出しただけで幹部がひっくり返るくらいの大騒ぎになるくらいですがら、撃ったなんて報告したら死刑ものですよ。

日本の警察は、犯人逮捕より、被害者救済より、自分が安全な場所にいて自分が責任取らされなければなんでもよいのです。

幹部の立場からすると

犯人が逃げました→末端捜査員がミスをした

被害者が死にました→末端捜査員の捜査ミスもしくは犯人が悪い(これはそうなんですが)

幹部の指示に従っても そんな指示はしていないと言われるわけです。

 

過去に部下が幹部の指示を録音していて、幹部の指示が悪いとひっくり返されたバカ幹部かいましたが、これはなかなか稀なケースです。

 

急に呼び出されて録音なんてなかなかできません。その部下の方はそうとう不満が募っていたのでしょう。計画的犯行で成功したパターンですね。素晴らしい

 

みなさん、いざというとき自分身は自分で守りましょう。