seigikann’s blog

歩んできた警察人生、成長していく中で分かってきた組織の闇と腐敗した体制を公開、小説、エッセイ、日記的に楽しんで頂ければ幸いです。

お巡りさんの仕事は経験だけじゃない!正義のために動け!

警察署では地域課に所属しており、地域課は幹部が揃っている毎日勤務(平日月金の17時30分まで勤務)の人たちがいる地域企画係と交番勤務(3交代)と自動車警ら係通称自ら係(交番と連動して3交代)があります。
交番と自らの顔ぶれは同じで、管内に7個の交番があって、人数が総勢25人いるとして、さらに自ら係には1勤務4人(2パトカー2人勤務)いれば、基本半年間この29人は同じ泊り番で管内の事件に当たります。

当時の私のような新人君からずっといます的な重鎮50歳台まで揃っていますが、仕事ができる=年数ではないのです。

公務員ですので、基本は仕事しなくても給料はきっちり出ますクビになりません。
ただ周りからの「あいつ仕事できないよな、クズ野郎が」などと陰口を言われ、それに耐えうることが出来れば、もう勝組決定です。
仕事をしないで、定年までいることができる権利を獲得します。
市民が困ってようが、でかい事件があり班場(でかい事件の指揮本部の事)ができようが、同期が出世しようが交番でお茶をすすり新聞を広げて一日が終わるというスローライフを送ることが約束されました。おめでとう

交番勤務についているおじいちゃんたまにクズい若者もいますが、だいたいこんな人たちで溢れています。

新人が入り、こいつできるなと認められればすぐに内勤つまり刑事課や生活安全課、交通課など専門部隊に引き抜かれます。

極まれに「俺は夜に住宅街を静かにパトロールして夜空を見るのが好きなんだよ」というロマンチストや、地域の住民に一番近くて住民の身近な困りごとを解決するのに生きがいを感じている、という方もいるので一概にはゴミ箱だとはいえないです。

誤解なきようにいいますが、道警1万人居ますがその中の1割はまともに仕事をしています。正義感をもち誇りを胸に金(給料)ではなく事件解決に今の自分を掛けて命張って勤務している、かつての私のようなザ警察のような人は確かにいます。
ご安心下さい。
しかしながら、自身に犯罪が降りかかり、助けてと110番通報をして臨場してきた交番を含め刑事などその時の当直でついている人間により、その後の展開が違います。
それはもう、こうも違うかというくらい違います。

私のいとこを例に挙げましょう。
彼女はストーカー被害に遭っていました。
私がいうのもなんですが、彼女はなかなかかわいい顔立ちをしていて、性格はパッと明るく男女分け隔てなく接することのできる、いわゆる男女ともに人気のある女性でした。
彼女は一人暮らしでマンションに住んでいて、結論はゴミ収集所から自身のゴミだけが盗まれていたという事件です。
これを交番に通報したところ、最初の担当交番員からは
ん-何かの間違いではないの?もっと確認しました?
とりあえず周囲をパトロールしますので
とその一言で済まされてしまいました。
交番側からすると、被害届が出されない、もしくは事件にならないようなことは上記のようなパトロールしますんで、と話を切り上げて帰ってくる、「警ら要請」として書類ができます。
地域課長まで決済がとられ、5年保存の簿冊に警ら要請という1枚ものの報告書が綴られて終わり、交番員は交代の交番員に引き継いで、思い出したらちょろっと警らするだけの事案になります。

交番内では、引継ぎ時に「昨日ストーカー事案あって、なんの手掛かりがないし解決のしようもないから警ら要請に落としたわ」
「おお、さすがだね、書類1枚で完結です」
などとおおよそ市民のための警察官とは思えない発言が飛び買います。

私はたまにこのいとこと連絡を取るのですが、上記のストーカーとバカ交番の話を聞きました。
私は現場へいき、話をちゃんと聞いて、知り合いの警察本部の生活安全部の巡査部長に直で電話をして、どうなっているのよと事の経緯を話し事件化しました。
結論は、犯人の特定ができて、ヤキを入れて接近禁止命令を出すまで行きました。
ストーカー事件は、逮捕できない事案は接近禁止までもっていくことができて、被害者から「犯人また来てます」的な通報で一発逮捕という算段になります。

解決した後、ちょいちょい連絡を入れますがあれから被害は一切なくなったとのいことでした。

上記のとおり、いとこがバカクズ交番員に言われたとおり、やりもしないパトロールに期待してストーカーがなくなることを望んでいたら、最終的に殺されていた可能性もあるのでした。わりとマジ話です。

交番とはそんなところです。悲しい

自ら係とは、新人の頃交番勤務だったが、次期内勤に吸い上げられる可能性のある人間、つまり仕事ができると認められた地域課のエースが自ら係につくのが暗黙の了解になっていました。

へーそうなんだー
なので比較的若い人間が多かったですね。
警察学校を2回目卒業して新人枠が取れ、交番で頑張って仕事をして周囲から認められた2年から5年ほどの人間たちです。
(巡査に限話です)
自ら係には巡査3人巡査部長1人いました。巡査部長と一番若い巡査がペアで一番先輩格の巡査と2番目に若い巡査のペア、もちろん巡査ペアが実績を上げている感じでした。
どうしても巡査部長は、これまでの経験を踏まえ、事件にならないから臨場しても無駄的なことを打算で計算してしまうので、理由をつけて現場へいかないことが多いのです。その打算はわかります。
しかし、巡査ペアは、経験が少ないのでとにかく現場臨場して的な考えなので、行けば事件になり逮捕事件とかにもなるものですから実績が付くのです。
これは臨場した刑事にもよりますが。

なにが言いたいのか、それはとにかく動けということです。

これまでの経験をもとに的なことはよくわかりますが、あくまでもそれは過去の経験の話、

事件は生き物で、同じ事件はひとつもない

経験が経験がっていってますが、ではなぜ経験のない若いヤル気のある人間が実績を積むことができているのですか?おじいちゃんお巡りさん

 

だからおなかにお肉がつくのです。

だから動け 正義のために