seigikann’s blog

歩んできた警察人生、成長していく中で分かってきた組織の闇と腐敗した体制を公開、小説、エッセイ、日記的に楽しんで頂ければ幸いです。

夜の点呼と先輩の悪ふざけ

警察学校はもちろん仕事の一環ですのでお給料が発生するわけです。
はい国民の税金で賄われています。

ですので、あそんでいる時間はないし、学生が酒を飲むなんてもってのほかです。

しかし学校には我々のように新人ばかりではなく、警部補任用、巡査部長任用、交通専科、刑事専科、外国語専科など警察署で働く警察官が昇任した場合の任用科、警部補として、巡査部長としての仕事の在り方や現場での事務を学びに再び学校へ入学してきます。
専科は昇任ではないですが、交番から新たに交通、刑事など専門部署へ異動なるもしくは異動になった警察官を対象に入校させ勉強させる機会を与えるのです。

学校に生徒がいなければ教官たちも仕事がないので、学校には常に150~300人は学生と言われる新人も併せて上記の警察官が在学していました。

朝は、その期(高卒や大卒で入った人たちの群れを初任科といい、初任科第○○期と呼ばれそれが自分の居場所になり、警察官である以上は○○期という数字が常に付きまといます)の総代が教官へ人数の報告、夜中脱走した奴はいないかとか体調不良での欠席の有無を報告し、全員参加の警察体操(ラジオ体操の変化版)とランニングを実施し、朝飯を食い授業の準備と流れます。

夜は、講堂というでかい広場に集められ中央に夜勤の教官が立ち全生徒から報告をうけます。
警察は最右翼が一番立場が上というルールがあるので、最右翼に警部補任用、次に巡査部長任用、次に○○専科、○○専科ときて初任科○○期、初任科○○期と右から順番に並んできます。
基本は3列でながーく列を作ります、ケツ(最後尾)が1人だと「2欠」つまり最後尾は3人中1人しか並んでいませんということ、ケツが2人だと「1欠」3人並んでいると「満」つまり3列で列が満員ですとう意味です。
総代が教官に向かって「初任科第○○期総員〇人当番事故なし(当番とは教官室の掃除など事故は体調不良のことを指します)現在員〇名・・番号!!」と叫びます、すると右列の最前列からチーニーサンシーゴー・・・・と番号を数えていきます。チーとは1のこと
で最後に上記の人数により、イチケツ ニケツ マン と叫び
それを聞いた総代が、以上ありません、と報告します。
このときは、全員私語は禁止 報告期の声だけ響きます。

その私語は禁止のシーンとした中で、当時の交通専科の人達の最後の数を叫ぶ担当の警察官がとにかくよい声本当に良い声で「・・・・マン」というのです。
毎日聞いていたら本当におかしくて、笑わないようにずっと我慢していました。
毎日心の中でくるぞくるぞ ・・・マン・・・
周囲をこっそり見渡せばみんな方がプルプル震えています。
ある時、マンの人が自分は面白い方で注目されているとわかったのでしょう。

その専科が報告する際、チーニーサンシーゴーロク・・・ナナ
ととても良い声が聞こえました。

私たちの期は全員 んふー!!と我慢できなく吹き出しました。
まさかマンをずらしてくるとは!!

当然我々の総代は教官室へ連れていかれ、しかられて、部屋に帰ってきたときは涙目でした。

くそ、あえてずらしてきたな マン先輩め

彼ら専科が卒業するまで笑いをこらえる点呼が続き結果卒業するまで勝てませんでした。
新人の我々は
「これが第一線のちからか」と謎の能力を勝手につくり畏怖していました。

まあ、よくわからん身内の話を延々としましたが、シーンとなった中で、変なこと言うと笑うよね、という話でした。


わるふざけの回 おわり