seigikann’s blog

歩んできた警察人生、成長していく中で分かってきた組織の闇と腐敗した体制を公開、小説、エッセイ、日記的に楽しんで頂ければ幸いです。

警察官の同期制度について紹介します。パワハラっていわれちゃかなわんね。

実習を終えた我々は警察学校へと舞い戻りました。
初任科と違うのはまず、教官が違う事
初任科班と初任総合班と教官チームが分かれています。

そうして、すでに学校には初任科の後輩が約300人いること。
いや多すぎだろ
大量退職、大量採用の時代に突入したらしいです。

同期は40名以下の我々にとっては数が多すぎる。
我々は一班しかなかったが、彼ら初任科は5班ほどあるらしく、各班に教官がいて、警察署に配置されても同期だと気がつかないパターンもあるとか。

年が近くて仲良くなって、何期ですか?○○期です。まじ?俺も、え?同期じゃん
って感じです。

警察官はまず期を尋ねます。
ヤンキーのどこ中よ?と同じです。

そんな大規模初任科、教官には彼らの指導をしろと命令が下されました。
どういうことか?以前なら初任科は我々のような小規模だったのがいきなり300人以上も入校した来たので、教官だけでは対処しきれない事態になったらしいのです。
(いや、そんなにいれなきゃいいしょ)
そこで我々が初任総合科として、部下の育成の訓練と無理やり題目を付けられ初任科のお世話を命じてきたわけです。

教官曰く、「今まで警察の採用試験は120倍から40倍で推移してきた。しかし、今や公務員試験もただのお飾りで倍率は5倍から2倍で彼らは入ってきている。これまで何度も落ちてきた人間もするっと通過してきているから当然変人もいるし常識と書けはなれた火星人もいるから

つまり、120人に1人の試験通過率から一転5人に1人の通過率に警察採用試験の門が広く緩くなったことと、簡単にいうと変な奴が夏の蚊のように大量発生していて今の300人の中にたくさんいる、という話です。

こわ

しかしそれに輪をかけて警察学校の体制も変化していて、パワハラ禁止
我々のような「バカ、アホ、クズ、辞めたい奴はすぐ帰れ」と教官から怒号が飛ぶこともなく、お客様のようにクズの300人を扱わなければいけないとか。ちょっと意味が分かりません。
条件付き採用とはなんでしょう。
実は条件付き採用の中に、警察学校の成績が一定ライン以下なら卒業はさせないという条件もあるのです。

そんな話、聞いていないし、我々の期では成績が一定以下という人間はいなかったのです。

そもそも警察官採用試験での我々の倍率は42倍、つまり42人に一人合格の割合だったので、優秀な期だったと言われていました。

でも、当時の初任科生は勉強ができない、とにかくできない人間が多かった警察官の採用試験は2倍、学校の成績は卒業できないレベルが約半分
どうした警察学校
それから、一般常識がなく(そもそも警察官に一般常識はないですが)そこら辺の兄ちゃんがバイトで警察学校にきているの?という感じでした。
我々のときも言われましたが、もうそれ以上の問題、もう遊びに来ています。

そんなモンスターを指導しなければなりません。
もっというと後に部下になる可能性もあるし、まかり間違って上司になる可能性もあるのです。
(警察の昇任制度は、とにかくペーパー試験の成績がよければ、仕事ができようができなかろうがOKなのです)
運よくペーパーが受かればトントントンと受かるのが警察昇任試験の不思議なところ、どうした?っていうやつも警部とかにたくさんいますし、特にいかれた目をした人間が警察署長になっている人間は多いですね。
仕事ができると試験が受かるはまったく別物です。

または、過去仕事は出来て現場たたき上げで偉くなったはいいが、部下が言うことを聞かず、では自分でやったほうが早くて正確なので部下は使いません的な人もいます。

かくいう私もそうでしたが、それではダメなんだよとさらに上に言われ悩み迷い、おかしくなるケースはたくさんあるのです。

頭の良いとされている東大生が、社会人になって社会になじめず自殺する
みたいな感じで、頭がいいからと言ってその場に適合するとは別物なのです。
天は二物を与えないのです。

長くなりましたが、とにかくモンスター達を指導する立場になりました。
めんどくせー

夜初任科生を集めて、一通り学校の生活など説明しました。
その中で、態度がわるい学生がいました。
我々の同期であり、副総代(同期で2番目に年上)が彼に対して
態度がわるい
と注意しました。
すると彼は、
「俺の父親警部補なんすけど」
と言い返しました。
我々は頭に ? が出ました
フリーズしたことを彼は、威嚇が通用したと思い
父親にパワハラ受けたって言いますよ
と嚙みついてきたのです。

ほう、やるな親の威を借るか・・
われらが副総代様は
「そうか、俺の父親は警視で警察署長だが、君が無事に卒業できて俺の父親が署長の警察署に赴任できたら君のことを言っておくよ、あと君の父親のことも」

おバカ君は、顔が青ざめ、下を向いてあきらかにしゅんとしていました。
後に彼は警察学校の制度に耐え切れず辞職したと聞きました。
さようなら
人間向き不向きがあるので、どんまいなのです。