seigikann’s blog

歩んできた警察人生、成長していく中で分かってきた組織の闇と腐敗した体制を公開、小説、エッセイ、日記的に楽しんで頂ければ幸いです。

卒業間際と実務修習初回

警察学校もいよいよ卒業間際まで迫ってきました。
卒業が迫るとやることは、卒業テストで最終成績をつけられることです。

成績によって卒業配置の警察署が決まるらしいのですが、それは人事部しかしりません。
ただこれまでの初任科生徒が卒業配置された様子を見ると、成績トップと最下位は札幌のセンター警察署、中央警察署に配置になると噂されています。

北海道最大の歓楽街すすきのを管轄にもつ中央です。

ちなみに成績、1.2.3までは卒業時に名前を呼ばれ1位は警察本部長賞詞、2位以下は本部長賞与が送られます。

警察表彰規則によれば
賞詞は、警察職員として多大な功労があると認められる者に対して授与する。
賞誉は、警察職員として功労があり、若しくは成績が優秀であると認められる者に対して、又は業績が優秀であると認められる部署に対して授与する。

だそうです。
お金には反映されません。
公務員は文字通り誇りを胸に、なのです。

だから成績はわかりますので同期トップの彼が中央にいき、またペアの人も中央に行ったから、ヤツがドベかと分かってしまいました。
意外なヤツがドベでした。

我々のドベと今の警察学校にいるドベとはたぶん次元が違うと思います。
我々のドベは今のトップ10くらいの成績だと思いますし、教官ものちに同期会でお会いしたときそう言ってました。

お前たちは実は優秀だったんだ。と

試験は法律から始まり実務、体育、柔道剣道、逮捕術でした。

ペーパー試験はいかに覚えたかの暗記試験
これは今も昔も変わらずで日本の試験と呼ばれるものの代表のような内容です。

教科書を読んで理解し繰り返し読めば頭に入るのです。

術科は型から始まり基本動作、乱取りでした。

逮捕術は基本は徒手徒手乱取りです。

つまり殴り合えと

私は今もそうですが格闘技をしています。
乱取りの相手も格闘技経験者
彼とは普段から仲が良かったのですが仕事に熱いやつでしたので、話しが合っていました。
また格闘技論というのも話が合いました。
なにが言いたいのか、つまり、仲が良くてもこと格闘技に関して手を抜くような人間ではない、ということです。

私は様子見で軽く左を刺しましたが彼は私の左を左手でいなし、右を全力で打ってきました。

顔面ヒットでした。
倒れこそしないまでも後ろによろけて鼻血が出ました。
剣道の面のような強固な面を被っているのにも関わらずです。

私は何が起こったか一瞬だけ頭が真っ白になりましたが、次に自分を恥ずかしいと思いました。

私は彼を軽く見ていたから、仲がよくそれなりの試合でお互い終わるだろうと

鼻血で目が冷めました。

プロではないが格闘技をかじっているものとして、最低限の礼儀

彼をブチのめそう。

そこから防御や蹴りなどなく、ただ顔面を狙い全力で殴る、彼もそれに答えてくれました。

逮捕術の担当教官も見入ってしまい試合を止めません。結論はドロー、引き分けでした。

彼も私も面越しなのにも関わらず鼻血やクチビルがきれたり、流血試合でした。

よく、ドラマあたりで河原で対決しているヤンキー同士なぐり合って仲良くなるみたいな描写がありますがあれは、どうやら本当です。

彼とはそれまで以上に仲良くなり、警察署に出ても連絡を取り合いお互い切磋琢磨しました。

そんなこんなで全工程の試験は終わり、結果は真ん中平均より、少しだけ上というなんとも半端な結果でした。


といっても世代が違えばトップの成績だったのは間違いないです。
我々の期が優秀でありそんな奴らが集まったのです。

次の工程は実務修習
3回交番で当直を経験します。
当直非番当直非番当直非番なので6日間

実際、グループで朝、警察署に向かうバスに乗り込み朝礼から始まり配置、引き継ぎ、パトカーで交番に行くのです。

実務修習は警察署の先輩方からしたら邪魔以外の何者でもないです。
だって何一つできない新人以下を受け持ち働くのですから

私は厚別警察署のある国道を持つ交番に配置されました。
そこにいたのはおじさん巡査部長に、大卒期の我々より早く卒業した先輩期巡査とベテラン巡査長

本当は巡査部長について館内を回るのですが
おじさんに、「生意気な奴なら面倒は見ないからベテランに一時期任せる」

「それを見てなかなか使えそうなら夜は俺がパトカーで警らに連れて行ってやるよ」

だそうです。

何様なのでしょうか。

おじさんは基本クソ偉そうです。
警察を出されたら元警察官と言うどうでもよいプライドが邪魔をして企業じゃ使い物になりません。

前も書きましたが新人だろうがベテランだろうがその人には家族がいます。
家族の前でも同じ様にクソのような態度が取れますか?
いや勘違いおじさんならクソのような態度を取れるかも
基本警察官でおじさんは若者蔑視が多いですね
たぶんこれからの才能が怖いのでしょう

逆も然り若者でもクソがいるのは事実
なぜみな同じ人間なのにマウントを取りたがるのか
ちゃんとビジネスライクの気持ちのよい態度で望めないのか
お互いきちんと尊重しあえたらこの世界も少しは平和なのに

するとベテランから聞いたのか私がなかなか使えそうと判断したおじさんは私を連れて駅前に繰り出しました。
目的は盗難自転車を探すこと

おじさんは無線で警察署に連絡を取ります

おじさん 自転車のC1件願います。
ジャイアンツ〇〇〇〇〇〇   
警察署 了解しばらくまで、、、
 該当なし どうぞ

と言うやり取りをひたすら繰り返しました。

Cとは、盗難照会のこと
ジャイアンツ〇〇〇〇
は、G〇〇〇〇〇〇
防犯登録の英語と数字を報告しています
ん?ジャイアンツ?学校で習ったのはジャーマニーのはず、、、
おじさんに聞くと

ジャイアンツでわかるだろうが、あとジャイアンツファンなんだよ!

めちゃくちゃだな

この日初当直ではなにも発生せず夜中も眠気と戦った後開放されました。

初当直の感想
現場はなんでもありなんだな

あと使えなさそうなおじさんが偉そうだった




以上